虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「陛下……っ!」
彼女の部屋と化した私室へ歩みを進める途中で、テラマと出会う。
侍女は青白い顔でぐったりと己の胸元ぬ寄りかかって目を閉じる主の姿を目にして絶句していたが、その理由を知る資格が自分にはないと判断したのだろう。
すぐに唇を噛み締め、その場で恭しく頭を垂れた。
「楽にしてくれ。エクリーユは異能を使い、疲弊している」
「姫様が……」
「彼女が落ち着いたら、君を呼ぼう。それまで、下がってくれるか」
「かしこまりました……」
乳母はそのまま部屋に入らず、廊下で呼ばれるのを待つことにしたようだ。
リドディエは扉を開けるために従者を呼ぶのが面倒で、自らドアノブに手をかける。
そうして、寝室へ足を踏み入れた。
(エクリーユ……)
王は彼女を寝台に横たえたあと、窓の外に視線を移す。婚約者がここで寝泊まりをする前に美しく咲き乱れていた白百合の花は、見る影もない。
今は、エクリーユから頼まれた黒百合が植わっている。
(僕はやはり、彼女に似合うの白百合だと思うのだが……)
本人が大嫌いな妹と同一視されるのが嫌だと言ったのだから、仕方ない。
彼女の部屋と化した私室へ歩みを進める途中で、テラマと出会う。
侍女は青白い顔でぐったりと己の胸元ぬ寄りかかって目を閉じる主の姿を目にして絶句していたが、その理由を知る資格が自分にはないと判断したのだろう。
すぐに唇を噛み締め、その場で恭しく頭を垂れた。
「楽にしてくれ。エクリーユは異能を使い、疲弊している」
「姫様が……」
「彼女が落ち着いたら、君を呼ぼう。それまで、下がってくれるか」
「かしこまりました……」
乳母はそのまま部屋に入らず、廊下で呼ばれるのを待つことにしたようだ。
リドディエは扉を開けるために従者を呼ぶのが面倒で、自らドアノブに手をかける。
そうして、寝室へ足を踏み入れた。
(エクリーユ……)
王は彼女を寝台に横たえたあと、窓の外に視線を移す。婚約者がここで寝泊まりをする前に美しく咲き乱れていた白百合の花は、見る影もない。
今は、エクリーユから頼まれた黒百合が植わっている。
(僕はやはり、彼女に似合うの白百合だと思うのだが……)
本人が大嫌いな妹と同一視されるのが嫌だと言ったのだから、仕方ない。