虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「陛下? 嬉しくない……?」

「いや……。君の頑張りは、素晴らしいことだ。祝うべきだとわかっているのだが……」

「私、リドディエ様の気に障るようなことをしたかしら……?」

「頼ってもらえなかったことが、悔しくてな……」

 彼はどうやら、1人で果敢に妹へ立ち向かったリシーロの立派な姿を目にするより、手を取り合って彼女を撃退したかったらしい。
 エクリーユはそれは無理な相談だと言うように、ぽつりと呟く。

「これは私と、あの女の問題ですもの。関係のないあなたは巻き込めないわ」

「では、リベンジをさせてもらえるか」

「誰に?」

「あの男と対峙する時は、僕も一緒に戦わせてほしい」

 リドディエがそう称する異性は、1人しかいない。
 エクリーユは即座にそれが誰かを悟ると、しっかりと頷いた。

「ええ。わかったわ。力を合わせて、ギャフンと言わせてやりましょう!」

 大嫌いな妹を退けた姉は再び元気いっぱいな様子で、満面の笑みを浮かべる。
 その姿を目にしたリドディエもまた優しく口元を綻ばせ、2人の間には穏やかな時間が流れた。
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