虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「ふん……っ。兄様も結局、アベティーラ王家の一員だったってことね!」
「ああ。そうかも知れない。俺は本心を隠すのが得意なんだ。君たちのような、馬鹿とは違ってね」
「なんですって……!?」
――我を失って激昂した時点で、彼女の負けだ。
ムガルバイトは己の膝上に妹がいるのをいいことに、手首へ異能制御装置を取りつける。
「嫌……っ。離して……!」
これで少女は、大した抵抗すらも出来ぬ口うるさい蠅に成り果てた。
感情の読み取れぬ漆黒の瞳を和らげた男は、歌うように死刑宣告を下す。
「リシーロ。君との婚約は、今日を持って破棄させてもらうよ。俺の最愛を傷つけようとした罪は重い。兄たちと一緒に、地下牢で苦しみ続けるといい」
ムガルバイトはそばに控えていた騎士たちを呼び寄せると、彼女を膝の上から退かすように命じた。
しかし――いくら異能を塞がれていたとしても、身の危険を感じたリシーロがただで全面降伏を宣言するわけがない。
「誰が、あんたの思い通りになるもんですか……!」
彼女は金色の瞳に憎悪を滲ませ、己の手首を掴む青年の指先に歯を立てた。
「ああ。そうかも知れない。俺は本心を隠すのが得意なんだ。君たちのような、馬鹿とは違ってね」
「なんですって……!?」
――我を失って激昂した時点で、彼女の負けだ。
ムガルバイトは己の膝上に妹がいるのをいいことに、手首へ異能制御装置を取りつける。
「嫌……っ。離して……!」
これで少女は、大した抵抗すらも出来ぬ口うるさい蠅に成り果てた。
感情の読み取れぬ漆黒の瞳を和らげた男は、歌うように死刑宣告を下す。
「リシーロ。君との婚約は、今日を持って破棄させてもらうよ。俺の最愛を傷つけようとした罪は重い。兄たちと一緒に、地下牢で苦しみ続けるといい」
ムガルバイトはそばに控えていた騎士たちを呼び寄せると、彼女を膝の上から退かすように命じた。
しかし――いくら異能を塞がれていたとしても、身の危険を感じたリシーロがただで全面降伏を宣言するわけがない。
「誰が、あんたの思い通りになるもんですか……!」
彼女は金色の瞳に憎悪を滲ませ、己の手首を掴む青年の指先に歯を立てた。