虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「リドディエ・ルーレンベル厶……! 姉様を、ムガルバイトに近づけないで!」

「君に言われるまでもない」

「なんですって?」

「すべてを把握した上での行動だ。あの男の異能がなんであるかについても、調べはついている」

「まさか、わざと……?」

「化けの皮が剥がれたようで、何よりだ」

 彼の反応を目にした妹は、愕然とした様子で動きを止めた。
 リドディエはその隙を見逃さない。
 国王は成り行きを見守っていた騎士に、はっきりとした口調で命じた。

「この者を捕らえろ」

「な……っ。わたしは姉様のためを思って、教えてあげたのよ!? 拘束を受ける謂れは……!」

「たった一度の善行で、すべての罪が許されると思わないでくれ」

「そ、そんな……!」

 彼女は四肢を拘束されたあと、現実を受け入れたくないと絶望したような顔をする。
 そんな妹の反応を目にした陛下はリシーロに罪の重さを実感してもらうため、静かに言い放つ。
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