虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「君はエクリーユに、それだけのことをしたんだ。1人静かに、光の届かぬ場所で反省しろ」

「い、嫌よ……! 自由を奪われるなんて! それじゃ、あいつから逃げきた意味が……!」

 美しい白髪を振り乱した少女は、この状況がいかに想定外なのかについて彼に向かって捲し立てる。

「わたしは白百合の君って、みんなからチヤホヤしてくれるほどの美貌を持っているのよ!? 罪人扱いされるくらいなら、あんたになんか会いに来なければよかった!」

 彼女はこうしてここにやってきたのを後悔しているようで、姉に対する恨み言を力の限り絶叫した。

「地獄に落ちろ! あんたも、不幸になれ……!」

 ――先程まで、エクリーユの味方だと言わんばかりの態度はどこへやら。
 再び姉に対して憎悪を迸らせた妹は、そんな捨て台詞を残してこの場をあとにした。

「リドディエ様……」

 切羽詰まった彼女の様子に惑わされ、心を許していたなら――。
 少女はきっと、後々本性を見せたリシーロから酷い目に遭わされていたかもしれない。
 彼が駆けつけてくれたおかげで、救われたのだ。
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