虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「私は何があっても、リドディエ様のそばにいたい……!」

「ああ」

 現在も兄を想っていると勘違いされるのだけは嫌で声高らかに宣言すれば、彼は嬉しそうに優しく微笑んだ。

「んなぁ……」

 その後、リドディエがエクリーユの細い身体を、優しく包み込む。
 自分が邪魔者だと気づいた黒猫は、渋々少女の胸元からぴょんっと勢いよく飛び降りた。

「僕の隣にいることを許された女性は、君だけだ」

「リドディエ様……」

「愛している」

 エクリーユは真紅の瞳から大粒の涙を流しながら、返事をする代わりに彼の唇へ口づけた。
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