虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
そんな状況では、他者をまとめ上げて指示を出すなど到底無理な話だった。
「この不毛な争いを止めるぞ」
「は、はい!」
イトゥクはリドディエの提案に賛同し、彼の隣に並び立つ。
そして――婚約者は崖下で戦う兵士たちに向けて、声を荒らげた。
「皆のもの! よく聞け! アティール王国の王、ムガルバイトはリドディエ・ルーレンベル厶が捕らえた!」
「アティール王国第5王子、イトゥク・アベティーラは王に代わり、全面降伏を宣言します……!」
啀み合っていた騎士たちはその叫び声を耳にして、剣を屠るのを止める。
その後、聞こえてくるのはアティール王国の騎士たちの口から語られた歓喜の声だった。
「え、エクリーユ……っ」
戦争の集結を見届けたイトゥクは、今にも倒れ伏してしまいそうなほどに緊張したまま、妹に声をかける。
「ご、ごめんなさい……! 僕が、もっと早くに勇気を出して、君を助けていれば……!」
「あなたからの謝罪は、受け取らないわ」
「ど、どうして……」
「もう二度とかかわらないでと、言ったはずよ」
「そ、それは……」
兄は何かを言いたそうにエクリーユを見ていたが、少女は続きなんて聞きたくなかった。
そんな婚約者の姿を目にした王は、騎士に命じた。
「この不毛な争いを止めるぞ」
「は、はい!」
イトゥクはリドディエの提案に賛同し、彼の隣に並び立つ。
そして――婚約者は崖下で戦う兵士たちに向けて、声を荒らげた。
「皆のもの! よく聞け! アティール王国の王、ムガルバイトはリドディエ・ルーレンベル厶が捕らえた!」
「アティール王国第5王子、イトゥク・アベティーラは王に代わり、全面降伏を宣言します……!」
啀み合っていた騎士たちはその叫び声を耳にして、剣を屠るのを止める。
その後、聞こえてくるのはアティール王国の騎士たちの口から語られた歓喜の声だった。
「え、エクリーユ……っ」
戦争の集結を見届けたイトゥクは、今にも倒れ伏してしまいそうなほどに緊張したまま、妹に声をかける。
「ご、ごめんなさい……! 僕が、もっと早くに勇気を出して、君を助けていれば……!」
「あなたからの謝罪は、受け取らないわ」
「ど、どうして……」
「もう二度とかかわらないでと、言ったはずよ」
「そ、それは……」
兄は何かを言いたそうにエクリーユを見ていたが、少女は続きなんて聞きたくなかった。
そんな婚約者の姿を目にした王は、騎士に命じた。