虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「あのね。そんなに、不安にならないで? あなたが私を受け入れると決めたように、私も陛下を生涯愛し続けると誓ったんですもの。だから、これからどんな恐ろしい姿を見せられたとしても、愛想を尽かすことはないわ」
「僕の異能を知っても、そう思ってもらえるといいんだが……」
「陛下の?」
「ああ。僕は、誰にも殺せない」
どれほど心配無用だと口にしても彼が浮かない顔をし続ける理由は、どうやら彼の異能にあるらしい
リドディエは、今まで少女に語ったことのない己の過去を口にし始めた。
「幼少期、何度か暗殺されかけた。兄は異能を発現する前に命を落とし、僕だけが生き残ってしまったんだ。その結果、人々から化け物呼ばわりされていた」
「リドディエ様が……?」
「君の境遇は、異能を発現できずに命を落とした兄と重なって見えてな……。助けたいと思った」
「そうだったの……」
彼に兄がいたなど、初耳だ。
エクリーユは悲しそうに眉を伏せたあと、ある疑問をいだく。
(どうして今さら、過去の話をする気になったのかしら……?)
信頼の証だと喜ぶのは、早すぎる。
少女は再び、婚約者の主張に耳を傾けた。
「僕の異能を知っても、そう思ってもらえるといいんだが……」
「陛下の?」
「ああ。僕は、誰にも殺せない」
どれほど心配無用だと口にしても彼が浮かない顔をし続ける理由は、どうやら彼の異能にあるらしい
リドディエは、今まで少女に語ったことのない己の過去を口にし始めた。
「幼少期、何度か暗殺されかけた。兄は異能を発現する前に命を落とし、僕だけが生き残ってしまったんだ。その結果、人々から化け物呼ばわりされていた」
「リドディエ様が……?」
「君の境遇は、異能を発現できずに命を落とした兄と重なって見えてな……。助けたいと思った」
「そうだったの……」
彼に兄がいたなど、初耳だ。
エクリーユは悲しそうに眉を伏せたあと、ある疑問をいだく。
(どうして今さら、過去の話をする気になったのかしら……?)
信頼の証だと喜ぶのは、早すぎる。
少女は再び、婚約者の主張に耳を傾けた。