虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(信頼のおける人か、しっかりと見極めなくては……)
ムガルバイトのように裏切られては、元も子もない。
ゆっくりと顔を上げた少女は窓の外を見たあと、切なげに真紅の瞳をゆっくりと閉じた。
「眠いか」
「いいえ……」
「疲れただろう。あれほど慣れない異能を使ったんだ」
「陛下の寝台を、独占するわけには……」
陛下が嫌がる姫の肩に優しく触れる。
エクリーユは堪えきれず、こてんとベッドに転がった。
(ふかふか……)
寝心地のいい寝台は、寝そべっただけでも眠気を誘う。
少女は真紅の瞳を細め、こちらを見下す陛下の真意を探るように彼を見上げた。
すると、リドディエは「こちらのことは気にする必要はない」と言わんばかりに淡々と言葉を紡ぐ。
「好きに使え。今日からここは、君の部屋でもある」
「私、の……?」
「ああ。エクリーユは、未来の王妃だからな……」
彼は紫色の瞳を和らげたあと、額にかかった前髪をサラリと撫でつけて退かした。
その手つきは、驚くほど優しい。
「リドディエ、様……。駄目……」
「ほら。真っ赤な瞳が眠気に抗えず、閉じてきた……」
「手を、止めて……」
「嫌だ」
朦朧とする意識の中で額に触れた指先を退かそうと必死になったが、彼の意思は固い。
結局抗い切れず、エクリーユは意識を失った。
ムガルバイトのように裏切られては、元も子もない。
ゆっくりと顔を上げた少女は窓の外を見たあと、切なげに真紅の瞳をゆっくりと閉じた。
「眠いか」
「いいえ……」
「疲れただろう。あれほど慣れない異能を使ったんだ」
「陛下の寝台を、独占するわけには……」
陛下が嫌がる姫の肩に優しく触れる。
エクリーユは堪えきれず、こてんとベッドに転がった。
(ふかふか……)
寝心地のいい寝台は、寝そべっただけでも眠気を誘う。
少女は真紅の瞳を細め、こちらを見下す陛下の真意を探るように彼を見上げた。
すると、リドディエは「こちらのことは気にする必要はない」と言わんばかりに淡々と言葉を紡ぐ。
「好きに使え。今日からここは、君の部屋でもある」
「私、の……?」
「ああ。エクリーユは、未来の王妃だからな……」
彼は紫色の瞳を和らげたあと、額にかかった前髪をサラリと撫でつけて退かした。
その手つきは、驚くほど優しい。
「リドディエ、様……。駄目……」
「ほら。真っ赤な瞳が眠気に抗えず、閉じてきた……」
「手を、止めて……」
「嫌だ」
朦朧とする意識の中で額に触れた指先を退かそうと必死になったが、彼の意思は固い。
結局抗い切れず、エクリーユは意識を失った。