虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(耐えろ。堪えろ。ここを乗り越えなければ、私は一生搾取され続ける……! そんなの、絶対に嫌……!)
弱いままでは、いつまで経ってもこの地獄から抜け出せないとわかっていたからだ。
あらかた走り込みを終えた次女は――閑散としている書庫の籠もり、ある本を探していた。
(どこにあるのかしら……?)
成人してから異能を発現したとされる先祖の手記を探しているのだが、なぜか見当たらない。
(私に希望を見出されるのが嫌で、誰かが隠しているの……?)
嫌がらせをされているのなら、意地でも探し出すべきだ。
エクリーユは真紅の瞳にメラメラと闘志を燃やし、書庫の隅々まで蔵書に目を通す。
「なぉん」
すると、いつの間にか見覚えのない1匹の黒猫が、資料室の中に入り込んでいると気づく。
「猫、さん……?」
「にゃー」
「フォセティ兄様に見つかったら、大変なことになるわ……」
暴力的な3男の姿を思い浮かべたエクリーユはすぐさまここから出ていくように告げたが、獣は嬉しそうに赤い瞳を細めてその場にちょこんと座った。
弱いままでは、いつまで経ってもこの地獄から抜け出せないとわかっていたからだ。
あらかた走り込みを終えた次女は――閑散としている書庫の籠もり、ある本を探していた。
(どこにあるのかしら……?)
成人してから異能を発現したとされる先祖の手記を探しているのだが、なぜか見当たらない。
(私に希望を見出されるのが嫌で、誰かが隠しているの……?)
嫌がらせをされているのなら、意地でも探し出すべきだ。
エクリーユは真紅の瞳にメラメラと闘志を燃やし、書庫の隅々まで蔵書に目を通す。
「なぉん」
すると、いつの間にか見覚えのない1匹の黒猫が、資料室の中に入り込んでいると気づく。
「猫、さん……?」
「にゃー」
「フォセティ兄様に見つかったら、大変なことになるわ……」
暴力的な3男の姿を思い浮かべたエクリーユはすぐさまここから出ていくように告げたが、獣は嬉しそうに赤い瞳を細めてその場にちょこんと座った。