虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(な、なんで、消えないの……!?)
その行動はなんの意味もなさず、黒髪の毛先まで燃え移る。
どんなに払い除けようと試みても消失しないなら、どうしようもない。
(焼死も、悪くないわね……)
抵抗する気力すらもなくなり、少女はゆっくりと瞳を閉じた。
「なぁん」
しかし――エクリーユが命を落とすことはなかった。
己の太ももに重りのようなものがのしかかった感覚に大きく目を見開き、生きていると実感したからだ。
「猫さん!? 駄目よ! あなたまで、燃えてしまうわ……!」
エクリーユは慌てて身体を上下に揺らし、膝の上に乗った獣をふるい落とそうと試みた。
しかし、黒猫は炎が燃え移る様子もなく、前足を使ってくしくしと毛づくろいをする余裕さえ見せている。
「だ、大丈夫……なの……?」
「なぁん」
「普通の火では、ないのかしら……」
エクリーユは「心配いらないよ」と甘えた鳴き声を上げる獣に、再び恐る恐る触れた。
「んにゃあ!」
すると、先程までリラックスしていた黒猫がこちらを威嚇するような声を上げ――少女の小さな手を叩き落とした。
その行動はなんの意味もなさず、黒髪の毛先まで燃え移る。
どんなに払い除けようと試みても消失しないなら、どうしようもない。
(焼死も、悪くないわね……)
抵抗する気力すらもなくなり、少女はゆっくりと瞳を閉じた。
「なぁん」
しかし――エクリーユが命を落とすことはなかった。
己の太ももに重りのようなものがのしかかった感覚に大きく目を見開き、生きていると実感したからだ。
「猫さん!? 駄目よ! あなたまで、燃えてしまうわ……!」
エクリーユは慌てて身体を上下に揺らし、膝の上に乗った獣をふるい落とそうと試みた。
しかし、黒猫は炎が燃え移る様子もなく、前足を使ってくしくしと毛づくろいをする余裕さえ見せている。
「だ、大丈夫……なの……?」
「なぁん」
「普通の火では、ないのかしら……」
エクリーユは「心配いらないよ」と甘えた鳴き声を上げる獣に、再び恐る恐る触れた。
「んにゃあ!」
すると、先程までリラックスしていた黒猫がこちらを威嚇するような声を上げ――少女の小さな手を叩き落とした。