虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「今の私を見て、どう思う?」

「ひ、ぃ……っ!」

「酷いわ。あなたが私を、修羅に生まれ変わらせたのに」

「ち、違いますわ! わたくしは、リシーロに命じられて……!」

「妹に責任を擦りつけるなんて、最低ね」

「許して! エクリーユ……!」

 わんわんと泣き叫ぶ3番目に生まれた姉が、耳障りで仕方がない。

(惨めに命乞いをするくらいなら、あんなことをしなければよかったのに……)

 少女はうんざりとした様子でその様子を見つめ、長女が何度も見せびらかしてきた美しく光り輝く金色の髪に狙いを定める。

「あなたが一番大事にしているものを、奪ってあげる」

 チリチリと音を立て、毛先から肩越しまで炎がもの凄い勢いで上昇していく。
 スイルは身の危険を感じ、絶叫した。

「いやぁああ!」

 大嫌いな姉の叫びを聞き、エクリーユはようやく炎を発現させるのを止める。
 自慢のロングヘアは、いつの間にかベリーショートと呼ぶべき短さなってしまっている。

「わ、わたくしの髪が……!」

 それに絶望した長女は、そう言った直後にあっさりと意識を失った。
< 7 / 108 >

この作品をシェア

pagetop