虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
「これは、楽しめそうね……」

 第2王女はニンマリと口元に放物線を描くと、片っ端から歩き回って全貌を明らかにしようと試みる。

「私、この迷路を隅々まで歩いてくるわ!」

「き、危険です!」

「大丈夫! テラマはここで、休んでいて! 迷子になったら、大変だもの!」

「姫様……!」

「黒猫さん! 行きましょう!」

「なぁん」

 静止する乳母の声を無視した少女は、勢いよく迷路の中へ飛び込んだ。

「なるほど……。こういう感じになっているのね……」

 入り組んだ迷路は手が込んでおり、2択を外すと行き止まりに遭遇してしまう。

 道を間違えた時は引き返し、最奥を目指して歩くのはかなりの運動になる。

(黒猫さんには、とっても素敵な場所を教えてもらったわ! これなら人目につかず、体力づくりができそうね……!)

 エクリーユはキラキラと瞳を輝かせながら、黒猫と一緒に花壇迷路を楽しむ。

「にゃあ」

「黒猫さん? どうしたの?」

「にゃっ」

 小動物は花壇迷路が不自然に切断され、花壁の外が見える場所で立ち止まった。
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