虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(今すぐここから、立ち去らなくては……!)
「んにゃあ……?」
「は……っ。う、ぅ……っ」
自分がなぜこれほどまでに痛みを感じているかすらもわからぬまま、ふらふらと立ち上がって踵を返す。
その間にも国王の怒りを押し殺した、冷たく低い声音が響き渡った。
「貴様に恩情をかけた、僕が馬鹿だった」
「ま、待ってください! まだ、話は――!」
「急用ができた。帰ってくれ」
「陛下……!」
後方ではイトゥクの縋るような声と、それを牽制するリドディエの吐き捨てる言葉が聞こえてくる。
しかし、エクリーユにはそれを気にしている余裕などなかった。
「はぁ……っ。は……っ。はぁ……!」
走って、走って、走って、走って――。
どうにか迷路の中から抜け出した少女は、黒猫を抱きかかえて涙でぐちゃぐちゃになった第2王女の姿を目にして驚く乳母の胸に縋りつく。
「姫様!? どうされたのですか!?」
「うわぁあああん!」
彼女に事情を説明する余裕など、今の自分にはなかった。
テラマに抱きついて涙を流した少女は、そのまま疲れて意識を失った。
「んにゃあ……?」
「は……っ。う、ぅ……っ」
自分がなぜこれほどまでに痛みを感じているかすらもわからぬまま、ふらふらと立ち上がって踵を返す。
その間にも国王の怒りを押し殺した、冷たく低い声音が響き渡った。
「貴様に恩情をかけた、僕が馬鹿だった」
「ま、待ってください! まだ、話は――!」
「急用ができた。帰ってくれ」
「陛下……!」
後方ではイトゥクの縋るような声と、それを牽制するリドディエの吐き捨てる言葉が聞こえてくる。
しかし、エクリーユにはそれを気にしている余裕などなかった。
「はぁ……っ。は……っ。はぁ……!」
走って、走って、走って、走って――。
どうにか迷路の中から抜け出した少女は、黒猫を抱きかかえて涙でぐちゃぐちゃになった第2王女の姿を目にして驚く乳母の胸に縋りつく。
「姫様!? どうされたのですか!?」
「うわぁあああん!」
彼女に事情を説明する余裕など、今の自分にはなかった。
テラマに抱きついて涙を流した少女は、そのまま疲れて意識を失った。