クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
営業部の自分のデスクに戻り、パソコンの電源を入れながらコーヒーを一口飲む。
ようやく少しだけハッキリしてきた頭で、モニターに映る資料をしばらく眺めた。

……それにしても、何がそんなにおかしかったのか、俺には最後まで腑に落ちなかった。
ただ、疲れている時の自分の感覚は少しズレていることもある。
深追いするほどのことでもない。

(……とりあえず、さっさとやるべきことだけ終わらせよう)

そう気持ちを切り替えて、俺はキーボードに手を置いた。

作業を始める前に、何気なく顔を上げてフロアの向こう側に目をやる。
企画部の方はもう慌ただしく動き始めていて、彼女の姿も見当たらなかった。
次の予定に向かったのだろう。

(……今日は、早く帰って早めに寝よう)

睡魔の残る頭の片隅でそんなことを考えながら、俺はモニターの光に視線を落とした。
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