クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
#9【先輩視点】「気のせいじゃ、ない…?」――触れた指先が壊しかけた、上司としての理性
プロジェクトが始まって半年。チームの足並みが揃うにつれ、彼女との打ち合わせのペースも自ずと加速していった。
週に二回、三回と顔を合わせ、資料をやり取りする。
その度に、俺は意識して彼女との距離感を整え直していた。
また、一度「あの呼び方」が口を突いて以来、必要以上に彼女の名前を呼ぶのを避けるようになった。
だから用がある時は、ただ無言で近づき、いきなり本題から入る。
……はたから見れば、相当不愛想な上司だろう。
(……これでいい。これが一番安全だ)
週に二回、三回と顔を合わせ、資料をやり取りする。
その度に、俺は意識して彼女との距離感を整え直していた。
また、一度「あの呼び方」が口を突いて以来、必要以上に彼女の名前を呼ぶのを避けるようになった。
だから用がある時は、ただ無言で近づき、いきなり本題から入る。
……はたから見れば、相当不愛想な上司だろう。
(……これでいい。これが一番安全だ)