クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
#16【先輩視点】イベント前夜の絶望的ミス。——泣きそうな彼女を救うため、部長まで巻き込んだ夜
プロジェクトの肝となるイベント前夜。
明日に備えた最終確認と残務を片付けるため、俺はまだデスクに残っていた。
執務室入り口に近い俺のデスクからは、彼女とSNSユニットメンバーがようやく届いた大型パネルの梱包を解く様子がよく見えていた。
時刻は22時過ぎ。静まり返ったオフィスに、小さな悲鳴が響く。
「……え、待って。このスポンサーロゴ、旧デザインじゃない……?」
メンバーの一人が放った震える声に、俺はタイピングの手を止めた。
明日のイベントで使うメイン備品。それが60枚すべて旧ロゴという事実が、瞬時に頭の中で最悪のシナリオを組み上げる。…刷り直しの時間は、当然ない。
「リーダー、どうしよう……」
泣き出しそうなメンバーの声。
反射的に彼女へ視線を向ける。遠目にもその顔から血の気が引いているのが分かった。
震える手でスマートフォンを握りしめ、何か打開策を探しているのか、落ち着きなく何度も画面を確認している。
その様子からは、隠しきれない焦りと絶望が伝わってきた。
明日に備えた最終確認と残務を片付けるため、俺はまだデスクに残っていた。
執務室入り口に近い俺のデスクからは、彼女とSNSユニットメンバーがようやく届いた大型パネルの梱包を解く様子がよく見えていた。
時刻は22時過ぎ。静まり返ったオフィスに、小さな悲鳴が響く。
「……え、待って。このスポンサーロゴ、旧デザインじゃない……?」
メンバーの一人が放った震える声に、俺はタイピングの手を止めた。
明日のイベントで使うメイン備品。それが60枚すべて旧ロゴという事実が、瞬時に頭の中で最悪のシナリオを組み上げる。…刷り直しの時間は、当然ない。
「リーダー、どうしよう……」
泣き出しそうなメンバーの声。
反射的に彼女へ視線を向ける。遠目にもその顔から血の気が引いているのが分かった。
震える手でスマートフォンを握りしめ、何か打開策を探しているのか、落ち着きなく何度も画面を確認している。
その様子からは、隠しきれない焦りと絶望が伝わってきた。