クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
(……こればかりは、あいつらに背負わせるには重すぎる)
プロジェクトの責任者として看過できない事態だ。それに加えて——こんなところで、あいつらの今までの努力を絶望で終わらせてたまるか。
俺は躊躇うことなく立ち上がり、彼女たちの輪に足を踏み入れた。
「あっ…先輩…」
すがるような、濡れた瞳と視線がぶつかる。
俺はあえて平坦な、いつものトーンで声をかけた。
「話は聞こえてた。……60枚か、大丈夫だ。誰か、奥の倉庫にある厚手のマットラベル紙を全部持ってきてくれ。俺は人手を集めてくる。こんな時間だから数人しか残っていないとは思うが……。りんりんは修正用のロゴデータを作ってくれ。パネルの地色とラベルの色が浮かないよう、色調整をしっかり頼む」
矢継ぎ早に指示を出す俺を、彼女は信じられないものを見るような目で見つめていた。
「……せんぱい、手伝ってくれるんですか……?」
「俺もプロジェクトの当事者だ、放っておけるわけないだろ。急ぐぞ!」
ぶっきらぼうに言い捨て、俺は踵を返した。
プロジェクトの責任者として看過できない事態だ。それに加えて——こんなところで、あいつらの今までの努力を絶望で終わらせてたまるか。
俺は躊躇うことなく立ち上がり、彼女たちの輪に足を踏み入れた。
「あっ…先輩…」
すがるような、濡れた瞳と視線がぶつかる。
俺はあえて平坦な、いつものトーンで声をかけた。
「話は聞こえてた。……60枚か、大丈夫だ。誰か、奥の倉庫にある厚手のマットラベル紙を全部持ってきてくれ。俺は人手を集めてくる。こんな時間だから数人しか残っていないとは思うが……。りんりんは修正用のロゴデータを作ってくれ。パネルの地色とラベルの色が浮かないよう、色調整をしっかり頼む」
矢継ぎ早に指示を出す俺を、彼女は信じられないものを見るような目で見つめていた。
「……せんぱい、手伝ってくれるんですか……?」
「俺もプロジェクトの当事者だ、放っておけるわけないだろ。急ぐぞ!」
ぶっきらぼうに言い捨て、俺は踵を返した。