クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
「みんなも、イベントまで時間はないが少しだけでも休んでくれ」

部長の肩を貸すようにして歩き出しながら、俺は背中に彼女の強い視線を感じていた。
振り返りたい衝動を、ぐっと堪える。

今回だけは、特例だ。
明日からはまた、厳格な上司として彼女と距離を置かなければならない。
……そう自分に言い聞かせてはみるものの、パネルに囲まれて立つ彼女の誇らしげな姿が脳裏に焼き付いて、徹夜明けの俺の足取りは、不思議なほどに軽かった。
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