クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
「……お疲れ様です。先輩」
ピタリと、タイピングの手を止める。
ゆっくりと顔を向けると、少しだけ寒さで頬を赤らめた彼女がそこに立っていた。
「……りんりん。飲み会はどうしたんだ?」
「……あ、はい。大事なデータを出しっぱなしだったのを思い出しちゃって。そのまま酔っ払うのはリーダー失格かなと思って、ちゃんと片付けてから合流しようと一旦戻ってきました」
照れくさそうに、でも胸を張って答える彼女の姿に、思わず「……そうか」と短く笑みがこぼれる。本当に、どこまでも真面目な後輩だ。
と同時に、俺はあることを思い出した。
(渡すなら、今しかない)
「りんりん。ちょっと、こっちに来てくれるか」
軽く手招きすると、彼女は「あ、はいっ、行きます!」と小走りでこちらへ向かってきた。
ピタリと、タイピングの手を止める。
ゆっくりと顔を向けると、少しだけ寒さで頬を赤らめた彼女がそこに立っていた。
「……りんりん。飲み会はどうしたんだ?」
「……あ、はい。大事なデータを出しっぱなしだったのを思い出しちゃって。そのまま酔っ払うのはリーダー失格かなと思って、ちゃんと片付けてから合流しようと一旦戻ってきました」
照れくさそうに、でも胸を張って答える彼女の姿に、思わず「……そうか」と短く笑みがこぼれる。本当に、どこまでも真面目な後輩だ。
と同時に、俺はあることを思い出した。
(渡すなら、今しかない)
「りんりん。ちょっと、こっちに来てくれるか」
軽く手招きすると、彼女は「あ、はいっ、行きます!」と小走りでこちらへ向かってきた。