クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
駅隣の繁華街を二人で歩く。
ネオンの光が揺れる中、重い足取りで歩く先輩の隣で、私の足取りは隠しきれないほど弾んでいた。

「そういえば先輩、最近そっちのチームの進捗どうなんですか? 部長、相変わらず無茶振りしてません?」
「え……あ、ああ。まあ、相変わらずだ。……それより、りんりん、お前なんか今日……」
「私ですか? 私は絶好調ですよ! あっあのお店ですね! あーお腹すいた〜!」

(……ふふ。先輩、戸惑ってる。でも、今日だけは絶対に私のペースに巻き込んじゃうんだから)

少なくとも今日だけは、好意を隠すつもりなんて一ミリもなかった。
私の明るすぎるテンションに、先輩は「一体どうしたんだ……?」とでも言いたげに、戸惑いながら暖簾をくぐる。
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