偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 東條が口を開く。
「妊娠が分かったのはいつだった?」
「お別れして、きっと東條さんが日本を発たれたあとだと思います」

 あの頃は若干の体調不良は振られたせいだと思い込んでいたから。
「連絡はしてくれなかったんだね」
 少し悲しそうな声だった。

「お別れしていましたから」
「それでも産む選択をしてくれたんだ」
 依織は言葉を失う。

「好きでしたから」
 それでも好きだった。
 大好きだった人との子どもなのだ。
 それほどの苦労があったとしても諦めるという選択肢はなかった。 
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