偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
「そちらは、マーキス、ラウンド、ペアシェイプを組み合わせたもので、デイリーにもお使いいただけるサイズ感です。合計で四十五カラットほどです」

「へえ、確かに可愛い。いくら?」
「約二千万円ほどです」
 依織の胃がきゅっとした。

 可愛くない。
 お値段がびっくりするほど可愛くない!

「東條さん!」
「これくらいでもいいけどな……」
 東條の服の袖を掴んで、依織は必死で首を横に振る。

「うちの奥さんが遠慮している」
 それを見て東條は、あごの下に指先を添える。
 遠慮ではなくて!

 くすっと笑った東條は今度、花のような形を三つほど繋げたデザインのネックレスを手にした。
 とても可憐なデザインだ。

「依織、これはどう?」
 先ほどのリースタイプよりも依織には合いそうな気がする。
「可愛いです」
 外商員がにこりと笑った。

「そちらは勿忘草がモチーフなんです。花言葉は『真実の愛』『誠実な愛』などですね」
「いいな。ピッタリだ」
「他にも『Remember me』(私を覚えていて)などの花言葉もあります」
「依織、これにしよう」

 東條が真っすぐ依織を見ていた。
 花言葉が気に入ったのは東條も同じようだ。
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