偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 次兄の遥斗(はると)は朗らかで春花とも秒速で仲良くなっている。

 東條は依織のそばから離れないようにしながら、春花にも目を配っていた。
「春花は上手に食べられるな」
「ん! じいじ、おいしいねー」

 春花と対面してから、東條の父は『じいじ』と呼ばせていた。愛らしい姿にメロメロだ。

 東條は「あんな人ではないんだがな?」とブツブツ言っている。
「春花の好きなものはなにかな?」
「ぜんぶ、しゅき……」

(噛んだわ)
「噛んだな」
「よくかんで、たべるの?」

 まだうまく話せなくて、噛んでしまったうえに、愛らしく首を傾げる姿は、その場にいた全員が胸を撃ち抜かれていた。

「そうだな、よく噛んで食べようか」
 東條は春花の頭を優しく撫でる。
「春花が可愛すぎる……」
 どうも東條家は春花に甘いようだ。

 それだけではない。
「依織、皿が空になったな。持ってくるから座っていろ」
 空になった皿を手に、東條は火の前にいる料理人のところへ、適度な火加減で焼き上げられた食材を取りにいっていた。
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