偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 ふふっと笑うとまた涙が零れる。
 依織は春花を膝に抱いてぎゅっと抱き締めた。
「ママは悲しくて泣いてるんじゃないのよ。嬉しくても涙がでちゃうの」
「そうなの?」

 依織はにっこりと笑って見せる。
「そうなのよ」
 その時、東條が口を開いた。
「依織と春花はパパの宝ものだよ。これからもずっと一緒だし、遠くへ行くときは春花も一緒だ。ついてきてくれるかな?」

「うん! まかせて。あのね、パパのぬいぐるみも一緒でいい?」
「もちろん、一緒だ」
 東條はまるで宝物を扱うかのように、依織と春花を抱き寄せた。
 三人で身を寄せたら大事な家族で、もう離れないのだと依織は実感することができた。

「大丈夫。もう一人にしない。これからはずっと、俺が隣にいる」
 依織に向かって囁きかけられた声に胸がぎゅっと締めつけられる。

 苦しいほど幸せで、溢れるほど愛されている。
 そして依織は思った。
 ――この人と一緒なら、どんな未来でも歩いていける。
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