偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
上手に振る舞えるわけがないと今でも思っている。
けれど、今回はお礼の気持ちなのだ。
(せめて東條さんが嫌な気持ちにならないように、精一杯楽しく過ごしてもらえるようにしよう)
依織はそう決めていた。
お店には東條の名前で予約してあるとのことだったので、席に通してもらう。
ペンダントライトの温かみのある光が店内を満たす、落ち着いた雰囲気の店だった。
席に着くとテーブルに置かれたウォーターグラスにウエイターが水を注ぐ。
「メニューをご覧になってお待ちになりますか?」
「いいですか?」
「もちろんです」
依織が笑顔を向けるとウエイターの後ろから東條が軽く息を切らせて姿を現した。
「お待たせしてすみません」
「今来たばかりです」
「よかった」
ウエイターが水を注いだばかりのグラスを持ち上げて、東條が軽く一口飲む。
こんなに急いで来てくれたのかと思うと、微笑ましい気持ちだ。
「ごゆっくりでも大丈夫でしたのに」
「待たせたくなかった」
きゅっと口角が上がると、端整で取り付きにくそうな東條の雰囲気が少し和らぐ。
甘さすらあるその表情に依織の心臓が騒がしい音を立てはじめた。
気持ちを落ち着かせるために依織も目の前の水を一口飲む。
けれど、今回はお礼の気持ちなのだ。
(せめて東條さんが嫌な気持ちにならないように、精一杯楽しく過ごしてもらえるようにしよう)
依織はそう決めていた。
お店には東條の名前で予約してあるとのことだったので、席に通してもらう。
ペンダントライトの温かみのある光が店内を満たす、落ち着いた雰囲気の店だった。
席に着くとテーブルに置かれたウォーターグラスにウエイターが水を注ぐ。
「メニューをご覧になってお待ちになりますか?」
「いいですか?」
「もちろんです」
依織が笑顔を向けるとウエイターの後ろから東條が軽く息を切らせて姿を現した。
「お待たせしてすみません」
「今来たばかりです」
「よかった」
ウエイターが水を注いだばかりのグラスを持ち上げて、東條が軽く一口飲む。
こんなに急いで来てくれたのかと思うと、微笑ましい気持ちだ。
「ごゆっくりでも大丈夫でしたのに」
「待たせたくなかった」
きゅっと口角が上がると、端整で取り付きにくそうな東條の雰囲気が少し和らぐ。
甘さすらあるその表情に依織の心臓が騒がしい音を立てはじめた。
気持ちを落ち着かせるために依織も目の前の水を一口飲む。