偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
(私は私にできることをしっかりやらなきゃ)
 資料を整理し、次のことを考える。

 この説明会が終わった後はレセプションになるので、別の会場が用意されていた。
 その誘導もスムーズに行わなければいけない。

 ホテルの担当者とも打ち合わせをしながら、依織は特に大事なゲストに目を配るように言われていた。

「ではこれで説明会を終了いたします。レセプションに参加される方は会場をご移動ください」

 司会の声と共にホテルスタッフが誘導を開始する。
 依織はスタッフの案内から漏れてしまったお客様へ声をかけて案内したり、ゲストの様子を時折気にするようにしていた。

 外務省から来た彼は周りを色んな人に取り囲まれながら、レセプションの方へ移動している。
 少なくとも迷子になることはなさそうだと、依織は安心して他の人の案内に向かった。

 レセプションのための会場には壁際に美味しそうなオードブルや、オープンキッチンなどもありシェフがその場で調理してくれる。
 みんな思い思いに食事や飲み物を手にして会話を楽しんでいた。

「桜葉、ちゃんと食べてるか? 焼きたてのステーキは結構おいしいぞ」

 やっとひと息ついて飲み物を口にしたところで、チームリーダーの御堂(みどう)慶一郎(けいいちろう)が声をかけてきた。
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