偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 気持ちが落ち込みそうになっていた時だったから、上向きに切り替えるように、ぎゅっと両手を握って力を入れる。

 いつまでも落ち込んではいられない。
 これからは仕事を頑張っていこうと気持ちを新たにすることができた。

「つまりショートトリップではなくて、長期のバケーションが増えています。その中で日本旅行へのニーズとしては、いちばんは日本の文化、料理、そして日本らしい景色を楽しみたいってことなんですよ」
「文化にしても近代的、最先端に触れたいのか、それとも古くからのものを感じたいのかによって、かなり細分化されますね」

 海外からの観光客誘致の企画だ。
 会議室の中はチームメンバーの意見交換が白熱していた。

「最近は観光地化されたところへの旅行は避けたいって人たちも多いしな」
「言語の問題など受け入れる側にも負担がありますから」

 チームディスカッションを重ねながら今後の方向性を組み立てていく。
 まだ依織が参加できることは少なかったが、この場に参加できるだけでも勉強になる。

 メモを取りながら、会議に参加していた。
 会議が終わると、御堂が依織に話しかけてくる。
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