偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
「桜葉、会議はどうだった?」
「なかなか発言できなくて、すみませんでした」

「大丈夫。少しずつでも桜葉が自分の意見を言えるようになってくれればいい。割と意見は言いやすい環境にはしているつもりだから。新人だからと遠慮する必要はないよ」
「ありがとうございます。とても勉強になりました。自分でももう少し情報収集をしてみたいと思います」

「うん。桜葉はそういう真面目なところがいいね」
 その時、御堂が依織の様子に気づく。
「大丈夫? なんか元気ない?」
「いいえ、大丈夫です」
 こんなプライベートなことで御堂に心配をかけるわけにはいかなかった。

 御堂はにこりと笑う。
「そう? ならいいけど。桜葉は頑張り屋だからな。無理してしまわないか心配なんだ。不安なこととかあったらいつでも言って」

 本当にいい上司に恵まれた。
 依織は笑顔になる。
「ありがとうございます。午後からは通常業務に戻ります」
「よろしくな」

 この日から依織は今までよりもさらに仕事に打ち込むようになった。
< 60 / 62 >

この作品をシェア

pagetop