偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 じっと依織を見ていた東條は、ふっと顔を逸らし前を見た。
「そうだよな。許して欲しいなど、勝手な言い草だ」

「そんな風には思ってませんから!」
 東條は依織を見て、にっこりと見蕩れそうな微笑みを浮かべた。
「じゃあ、俺のやりたいようにさせてもらおう」
「え?」

(どういうこと? この人は一体何を言ってるの?)
 依織の心に浮かんだ疑問は、その翌日から解けることになった。


 数日後、仕事を終えて会社の外に出た依織を待っていたのは東條と先日も乗せてもらった車だ。
 車の前で東條は笑顔で依織に向かって片手を上げた。

今日も私服で、白シャツとベージュのコットンパンツの組み合わせが爽やかすぎる。
 つい見蕩れそうになり、依織はハッとして自分を叱った。
(てか、私はなにを見蕩れそうになってるの!)

「お疲れさま。春花の保育園まで送るよ」
「え……あの」
 有無を言わさず、車の助手席に乗せられる。

 運転している東條はご機嫌だった。
「保育園は家の近く?」
「ええ。そうですけど」
「ナビを入れる」

「あの……っ」
 ナビを入れようとする手を依織は止めた。
「なにかな?」
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