偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
「大丈夫です。私たちのことは本当に気にしないでください」
「昨日やりたいようにやっていいと言っただろう」

 言ってはいません! あなたが勝手にやりたいようにすると言ったんでしょう。
 そう言ってやろうと口を開きかけた時だ。

「春花は俺の子なんだよな? お迎えにも行ってやりたい」
 そう言われると依織は口を噤むしかない。
「……駅前の、ひまわり保育園です……」

 東條がお迎えに行くと、一瞬保育園がザワついたように感じた。
 いや、それは気のせいではないだろう。
 保育士さんも見蕩れるほど、東條はスマートだった。

「春花ー!」
「パパっ!」
 満面の笑顔で春花が東條に駆け寄る。
(そう言えば、春花に訂正するのを忘れてたわ……)

 笑顔で春花を抱き上げる東條を見ていたら、依織は何も言えなくなってしまった。
 その幸せそうな表情に、嘘はないことが分かるからだ。

「桜葉さん、素敵な旦那さんですね」
「はあ……」
 はいとも、いいえとも答えられない状況だ。

 依織が返事に困っていると見えたのか、東條が話に入ってくる。
「海外にいたんですよ。これからは俺が送迎することもあると思いますので、よろしくお願いします」

「え?」
 送迎があるなんて、聞いてない。
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