偶然の再会から外交官の溺愛が止まりません
 人当たりのいい東條と笑顔の保育士さんの間で、話は進んでいた。
「あら、そうなんですか。こちらこそ、よろしくお願いいたします」

 保育士さんの視線が東條に釘付けになっていた。
(分かるわー。本当に顔がいいものね)

「よし、じゃあ春花、一緒に帰ろうか」
「春花、くつはけるの」
 東條にいいところを見せたいのか、春花は張り切っている。
「すごいなあ。じゃあ履いて見せてくれるか?」
「うん!」

 二人のやり取りは本当に微笑ましく、依織はもちろんだが保育士さんまでもが、ほんわりと見守ってしまっていた。
 靴を履いた春花を東條は、軽々と抱き上げる。

 保育園の帰りは、荷物や買い物もあるのでなかなか抱き上げてあげることはできなかったが、春花の嬉しそうな顔を見ると、スキンシップも大事なんだと依織はしみじみ感じた。

「車に戻るか?」
「いいえ。いつもはこの商店街で買い物をしてから帰るんです」
 東條は駅前から商店街へと続く道を見た。

「いい商店街だな。じゃあ、送っていく」
「ええ?」
 目立つからやめてとも言えない。

「春花、レッツゴー」
「ごー!」
 抱いていた春花を東條は肩車する。
 一気に視界が高くなったせいか、春花はきゃっきゃ言って喜んでいた。
 商店街の店主たちの視線が痛い。
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