男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

……助けて。


その言葉を、声にすることだけはできなかった。



だから私は、代わりに小さく呟く。


『……大丈夫』



自分に言い聞かせるように。


何度も。


何度でも。



夜の闇の中へ、凪咲の背中が消えていった。
< 13 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop