男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

服を脱ぐ。


パーカーを脱いだ瞬間、寒さで肩が震える。



鏡を見ない。


見たら、現実に飲まれてしまう。



急いでタオルを巻いて、シャワーを浴びた。



温かい水が肌を叩く。


なのに、震えは止まらない。



頭の中で何度も、同じ情景が流れる。



怒鳴り声。


殴られる感触。


吹き飛ばされたときの硬い床と壁。



目を閉じて、歯を食いしばった。
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