男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

息を詰めた。


「……すみません」



宗雅の目が鋭くなる。


思わず肩を震わせた。



宗雅は一瞬だけ口を閉じ、そして低く言った。


「……お前、本当に大丈夫か」



答えられなかった。


答えたら、崩れてしまう。


ただ、唇を噛んで俯いた。



宗雅は深く息を吐いた。


「……部屋に戻れ。風邪を引く」
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