男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

小さく頷いた。



廊下を歩き出した瞬間、背後から琉生の声が聞こえた。


「凪くん。お風呂、ちゃんと入れた?」



突然の声に驚き、バッと振り返る。


「……はい」


声が震えた。



琉生はくすっと笑った。


「へぇ〜。偉いね」



その声が、優しいのか、怖いのか分からなかった。



早足で部屋へ戻り、扉を閉めた。


鍵をかけた瞬間、身体の力が抜ける。
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