男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

第3話


朝、寮の窓から差し込む光が、目を刺した。



眠れた気がしない。


夜中に何度も目が覚めて、心臓が早鐘みたいに鳴って、息が浅くなって。



そのたびに薬を飲むか迷った。


けれど毎回やめて、ウサギのお守りを握りしめながら目を閉じた。



起き上がると、身体が重い。


喉が渇いている。



制服に着替え、眼鏡をかけて、ウィッグを整えた。


鏡の中には“男の”月城凪咲がいる。
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