男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

琉生は肩をすくめた。


「からかってないよ〜。宗雅先輩が過保護なだけ〜」



宗雅は琉生を睨み、低く言う。


「余計なことをするな」



その声に、琉生は少しだけ笑みを薄くした。


私はそのやり取りを見ながら、胸の奥がざわついた。



宗雅は気づいている。


琉生は探っている。


私は、逃げ場のない檻にいる。



そして授業が終わり、夕方。


寮へ戻ると、玲央が突然、私の肩に手を置いた。


昨日より少し慎重に。
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