男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

喉が乾いて、息が浅くなった。



宗雅が私を見る。


「月城、嫌なら断れ」



“断れ”


その言葉に、胸がぎゅっと痛くなった。



断ったら、浮く。


断ったら、怪しまれる。



無理やり笑おうとして、口角が震えた。


「……大丈夫です」



宗雅の眉が動く。


だが何も言わず、視線を逸らした。



歓迎会は共用スペースで開かれた。
< 169 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop