男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

琉生が楽しそうに言う。


「へえ。都会っ子なんだ」



小さく頷いた。



玲央がさらに聞く。


「じゃあ、好きな食べ物は?」



喉が詰まった。



食べ物。


それは今、一番触れられたくない。


「……特に、ないです」



隼人が鼻で笑う。


「つまんねぇ」



胸が痛んだ。
< 173 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop