男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

「君を特待生として迎えられたことは、学園としても誇りに思っている。

入学金も学費も寮費も免除だ。学業に専念してもらう」



淡々と告げられる条件。


それが優しさなのか、契約なのか、私には分からなかった。



ただ――救いなのは確かだった。



『……ありがとうございます』


凪咲は小さく頭を下げた。



教頭先生は少しだけ柔らかい表情を見せる。
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