男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

「君の事情については、こちらも理解している。だからこそ、余計な詮索が起きないように配慮する。

君はここで“月城凪咲”として生活するだけでいい」



制服の袖を掴む。



“理解している”


その言葉は、怖かった。


知られているということは、いつでも崩れるということだから。



『……はい』


私は、それしか言えなかった。
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