男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

ゴクリ、と喉を鳴らして、震える指でドアノブに手をかけた。



……大丈夫、落ち着け。


心の中で唱える。



ドアノブをゆっくりと回して、少しだけ開けた。



次の瞬間、


「君が特待生の新入りくん?」


飛び込んできたのは……チャラい声だった。



そこに立っていたのは、茶色っぽい髪を無造作にセットした男子。


制服のネクタイを緩めているせいか、軽いというかチャラく見える。
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