結婚したら義母3人と夫の愛人2人が屋敷に住んでいました(全員まとめて追い出します)【短編】
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「ディアナさん、熱い紅茶が飲みたいわ。焼きたてのお菓子もね」
「はい、喜んで!」
「お嫁さ〜ん、ギュンターに必要な資料を集めてきて。試験が近いのよ」
「はい、喜んで!」
「ディアナー、ドレッサーに置いてる髪飾り持ってきてー」
「はい、喜んで!」
初夜の翌日から、ディアナはヨルク伯爵家の嫁として一生懸命働いた。
屋敷には使用人が少なく、日頃から人手不足で悩まされていた。彼女が軽く三人分は働いた。
すると屋敷内の仕事が潤滑に回りはじめ、彼女は使用人たちに大いに感謝された。
ディアナには、ある計画があった。
まずは屋敷内での信用を高める。使用人たち、そして義母たちから信頼を勝ち取るのだ。
本格的に動き出すのは、それからだ。
本音を言うと、夫とはすぐに離縁をしたい。
だが一夫多妻制は法で許可されているし、今の段階では正当な理由がない。
それに、生家に迷惑をかけたくない。
なので、じっくり時間をかけて『理由』を作るのだ。そのためにも、今は我慢のときである。
「ねぇ、あんた。あたしにも紅茶ちょーだい!」
「第一夫人さん、わたくしの着替えも手伝ってくださる?」
「それくらい自分でやりなさい」
ただし愛人ども、テメーらは別だ。