クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
「心配だったから、瑞希が運ばれた医務室に行ったんだ。一時間傍にいたが、お前は全然目覚めなくて、幸せそうな顔で寝てた。そんなお前が可愛いと思った」

 クスッと隼人さんが笑う。
 隼人さんに一時間も寝顔を見られていたなんて恥ずかし過ぎる。
 もうっと、ソファの上で身を縮めると、隼人さんが私の髪を優しく撫でながら話す。

「羽田のオフィスでお前を見かけた時は思わず声をかけそうになったが、お前は俺の顔を知らないと思ったから、声はかけずにいたんだ。でも、オフィスでお前とすれ違う度に、何か心に引っかかるものを感じていた。多分、俺は無意識にお前に惚れていたんだろう。お前を契約恋人に選んだのだって、お前の近くにいたいと思ったからだ。瑞希、俺の心はずっとお前に捕まったままだ。好きで苦しいよ」

 熱を孕んだ瞳からは強い気持ちが伝わってくる。

「隼人さん。私だって好きで苦しいですよ。パリのマリー橋で、私、隼人さんの恋人になりたいって願ったんだから」
 隼人さんが笑みを浮かべる。
「奇遇だな。俺も同じ願いだ。瑞希、もう一生離さない」
「私だって、隼人さんを離しません」
 強く隼人さんに抱き着くと隼人さんも私を抱きしめてくれた。
「隼人さん、大好き!」

 私からキスをすると、隼人さんが応える。キスは段々と深くなり、気づいた時には、寝室の広いベッドに寝かされていた。
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