クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
「お前を抱きたい。いいか?」

 隼人さんに聞かれ、胸を高鳴らせながらコクンと頷いた。
 大きな手が私のドレスをゆっくりと脱がせる。
 丁寧に慈しむように触れられるたびに、体の芯から緊張が解けていく。彼がくれる甘い刺激に鼓動が激しくなり、愛される喜びで全身がいっぱいになった。

 そして一糸纏わぬ隼人さんに抱きしめられた瞬間、密着した熱い肌から、私を好きだという気持ちが痛いほど伝わって来て目頭が熱くなる。

「隼人さんが好き」

 私の上に覆いかぶさる隼人さんの引き締まった背中を強く抱きしめた。

「俺も、瑞希が好きだ。好きで好きで堪らない」

 耳元に吐息交じりの隼人さんの声がして、切ないほどの愛しさで胸が苦しくなる。

「……隼人さん、一つになりたい」
 隼人さんを好き過ぎて、もう言わずにはいられなかった。
「瑞希、俺もだ」

 隼人さんが愛おしそうに私の頬を撫で、優しい笑みを浮かべる。
 それから、ゆっくりと私の中へ身を沈める。心も体も一つになり、感極まって涙が溢れた。これ以上ない幸福に包まれて、胸が熱く震える。

 脳裏にフロリダの訓練所で隼人さんと出会った時のことが思い浮かぶ。
 あの日、不安で押しつぶされそうだった私を救ってくれた声の人物が今、最愛の人となり、私を抱きしめていることが奇蹟のように思えてならない。

「……瑞希、愛している」

 繋がったまま隼人さんが、さらに愛おしそうに私を抱きしめる。

「私も、愛してます」

 涙で震える声で口にすると、隼人さんは優しいキスで、私の涙をそっと(すく)い取ってくれた。
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