クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
「リバース、ノーマル」
高月キャプテンがスラストレバーの背後にあるリバーサーを引き上げると、逆噴射の轟音が響き、減速する。速度を落とした787は無事に駐機場で停止した。
「ナイスランディングでした。あの風の中でセンターを外さないなんて、さすがです」
難しい局面でも機体を制御出来ている高月キャプテンに尊敬の念でいっぱいだった。最年少機長になったのは確かな腕があったからだと納得する。
高月キャプテンが静かに息をついた。
「南雲が速度の変動を的確に伝えてくれたおかげだ。操縦に集中できた。ナイスサポートだったよ」
ふっと口角を上げた高月キャプテンにトクンと胸が脈打った。フロントガラスを叩く雨が先程よりも柔らかく感じるのは無事に着陸できた安堵感と彼に対する印象が少し変わったからだ。今なら五年前のことが聞ける。そう思ったタイミングで、「お疲れ様」とこちらを向いたキャプテンのキリッとした切れ長の目と合い、言葉を呑み込んだ。
「お疲れ様です」
「次の福岡から羽田への離着陸は南雲の操縦だ」
嬉しさが込み上がる。私のサポートを認めてくれたんだ。
「はい!」
弾んだ声で答え、満面の笑みを浮かべると、キャプテンが急に険しい表情を浮かべ、慌てた様子で正面を向いた。
何か気に障ることを言ったのだろうか?
心配に思っていると、「期待しているぞ」と言われたので、多分、怒っている訳ではないようだった。だけどコックピット内に微妙な空気が流れている。何だか高月キャプテンが落ち着かない様子に見えるのは気のせいだろうか?
高月キャプテンがスラストレバーの背後にあるリバーサーを引き上げると、逆噴射の轟音が響き、減速する。速度を落とした787は無事に駐機場で停止した。
「ナイスランディングでした。あの風の中でセンターを外さないなんて、さすがです」
難しい局面でも機体を制御出来ている高月キャプテンに尊敬の念でいっぱいだった。最年少機長になったのは確かな腕があったからだと納得する。
高月キャプテンが静かに息をついた。
「南雲が速度の変動を的確に伝えてくれたおかげだ。操縦に集中できた。ナイスサポートだったよ」
ふっと口角を上げた高月キャプテンにトクンと胸が脈打った。フロントガラスを叩く雨が先程よりも柔らかく感じるのは無事に着陸できた安堵感と彼に対する印象が少し変わったからだ。今なら五年前のことが聞ける。そう思ったタイミングで、「お疲れ様」とこちらを向いたキャプテンのキリッとした切れ長の目と合い、言葉を呑み込んだ。
「お疲れ様です」
「次の福岡から羽田への離着陸は南雲の操縦だ」
嬉しさが込み上がる。私のサポートを認めてくれたんだ。
「はい!」
弾んだ声で答え、満面の笑みを浮かべると、キャプテンが急に険しい表情を浮かべ、慌てた様子で正面を向いた。
何か気に障ることを言ったのだろうか?
心配に思っていると、「期待しているぞ」と言われたので、多分、怒っている訳ではないようだった。だけどコックピット内に微妙な空気が流れている。何だか高月キャプテンが落ち着かない様子に見えるのは気のせいだろうか?