クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
福岡空港を再び離陸したのは二時間後だった。嵐が過ぎ去った澄んだ青空の中、今度は私が操縦桿を握った。高月キャプテンの的確なサポートで無事に羽田に着陸し、その後は本日最後のフライトだった。宮本チーフ率いる9名のCAたちも一緒で、今日は珍しく同じ顔ぶれで朝から晩まで飛んだ。
新千歳空港に到着したのは午後五時過ぎで、一番最後に高月キャプテンと一緒にシップを降りて、空港内のオフィスでフライトログを記入し終わると、会社が用意したバスでステイ先の札幌市内のビジネスホテルへと向かった。
バスの中で高月キャプテンはCAたちに食事に誘われていたが、予定があるらしく断っていた。私も声を掛けてもらったけど、フライトの振り返りがしたいからと言ってお断りした。
「南雲さんって、真面目なんですね」
ホテルに着くと若林さんに少し呆れたような顔で言われた。
「787のコーパイになったばかりだから、余裕がないだけです。じゃあ、お疲れ様でした」
私はそう返して、自動チェックイン機で手早く手続きを済ませて、フロントを後にした。けれど、七階の自室前で何度カードキーをかざしても反応がなく、仕方なくステイバッグを引きずり、もう一度フロントに戻った。
「やっぱり、南雲さんって嫌な感じ。パイロット様は、高いところから私たちを見下ろすのが本当にお好きなんですね」
ロビーから若林さんの声がして思わず、柱の陰に身を潜めた。
ソファに座る若林さんと中堅のCAの姿があり、なぎさはいなかった。
新千歳空港に到着したのは午後五時過ぎで、一番最後に高月キャプテンと一緒にシップを降りて、空港内のオフィスでフライトログを記入し終わると、会社が用意したバスでステイ先の札幌市内のビジネスホテルへと向かった。
バスの中で高月キャプテンはCAたちに食事に誘われていたが、予定があるらしく断っていた。私も声を掛けてもらったけど、フライトの振り返りがしたいからと言ってお断りした。
「南雲さんって、真面目なんですね」
ホテルに着くと若林さんに少し呆れたような顔で言われた。
「787のコーパイになったばかりだから、余裕がないだけです。じゃあ、お疲れ様でした」
私はそう返して、自動チェックイン機で手早く手続きを済ませて、フロントを後にした。けれど、七階の自室前で何度カードキーをかざしても反応がなく、仕方なくステイバッグを引きずり、もう一度フロントに戻った。
「やっぱり、南雲さんって嫌な感じ。パイロット様は、高いところから私たちを見下ろすのが本当にお好きなんですね」
ロビーから若林さんの声がして思わず、柱の陰に身を潜めた。
ソファに座る若林さんと中堅のCAの姿があり、なぎさはいなかった。