クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
動揺を隠すように正面を向き、涼介さんが出してくれたオレンジジュースを飲んで、気持ちを落ち着かせた。
フライトの十二時間前なので、高月キャプテンも私もノンアルコールのドリンクだ。
「それで、なんであんな所に?」
ウーロン茶入りのグラスを掴みながら高月キャプテンが尋ねてくる。
「……お店を探していて」
ポケットからスマホを取り出し、地図アプリに登録した店を高月キャプテンに見せた。横から覗き込んだ涼介さんが困ったように眉を下げる。
「あーこの店は先週閉店したよ」
「閉店したんですか?」
「うん。マスターが体調を崩してね。もう80歳を超えていたからね」
「そんな……」
ガクリと両肩が落ちる。
菜々美が見つけてくれた唯一の父の手掛かりだったのに。
「その店に用事があったのか?」
項垂れていると、横から高月キャプテンの静かな声がした。
「はい。父の札幌の行きつけの店だったので、会えるかもしれないと思ったのですが」
「訳ありのようだな」
「お恥ずかしい話ですが、実は父が五年前に家出をして。それ以来ずっと行方を探しているんです」
高月キャプテンと涼介さんが息を呑んだ。
フライトの十二時間前なので、高月キャプテンも私もノンアルコールのドリンクだ。
「それで、なんであんな所に?」
ウーロン茶入りのグラスを掴みながら高月キャプテンが尋ねてくる。
「……お店を探していて」
ポケットからスマホを取り出し、地図アプリに登録した店を高月キャプテンに見せた。横から覗き込んだ涼介さんが困ったように眉を下げる。
「あーこの店は先週閉店したよ」
「閉店したんですか?」
「うん。マスターが体調を崩してね。もう80歳を超えていたからね」
「そんな……」
ガクリと両肩が落ちる。
菜々美が見つけてくれた唯一の父の手掛かりだったのに。
「その店に用事があったのか?」
項垂れていると、横から高月キャプテンの静かな声がした。
「はい。父の札幌の行きつけの店だったので、会えるかもしれないと思ったのですが」
「訳ありのようだな」
「お恥ずかしい話ですが、実は父が五年前に家出をして。それ以来ずっと行方を探しているんです」
高月キャプテンと涼介さんが息を呑んだ。