クールな機長は契約恋人の副操縦士を離さない
「なぜ恋人の期間を三ヶ月に? 少し短い気もするのですが。白鳥親子を諦めさせることができるのでしょうか?」
契約書を眺めていた隼人さんの端正な顔がこちらを向く。
「三ヶ月あれば親父を説得する材料が揃うんだ。ここからは秘密の話になるが守れるか?」
確認するように見つめられ、頷いた。
「秘密は守ります」
隼人さんが頷き、口を開く。
「実は今、白鳥副社長の横領について極秘で調査している。その端緒を掴んだのは、俺の兄……高月樹だ」
高月樹の名前を聞いて、ハッとした。
「……一年前にお亡くなりになった高月常務のことですよね? 隼人さんのお兄様だったんですか」
隼人さんは痛みを堪えるように、ゆっくりと頷いた。
「兄が急逝して以来、すっかり父は気が弱くなってな。その隙を突くように白鳥が台頭し、今や父はあいつの言いなりだ。このままだとスカイクレスト航空は外資に売り飛ばされてバラバラにされる。ロスで会ったスターリングは白鳥と組んでうちの会社を買収しようとしている投資家だ」
「買収!」
あまりも衝撃的な事実に言葉を失う。
「スターリングに買収されれば、所有する飛行機は売却され、利益の出る路線は他社に切り売りされる。残るのは、解体された会社の残骸と、大量のリストラ通知だけだ。奴の手口はいつもそうなんだ」
隼人さんは自嘲気味に笑った。
「なのに、父は白鳥の言葉を信じ切っている。スターリングの援助を受ければ、グローバル企業に成長できると……。それだけじゃない。白鳥はこの話を持って来たのは兄だと言い張っている。俺は絶対に信じない。兄が自分の愛した会社を切り売りするはずがないんだ」
苦しげに瞳を伏せた隼人さんを見て、胸が痛くなる。この人は私の知らない所で、スカイクレスト航空を守る為に一人で闘っているんだ。そう思ったらいたたまれなくなった。
契約書を眺めていた隼人さんの端正な顔がこちらを向く。
「三ヶ月あれば親父を説得する材料が揃うんだ。ここからは秘密の話になるが守れるか?」
確認するように見つめられ、頷いた。
「秘密は守ります」
隼人さんが頷き、口を開く。
「実は今、白鳥副社長の横領について極秘で調査している。その端緒を掴んだのは、俺の兄……高月樹だ」
高月樹の名前を聞いて、ハッとした。
「……一年前にお亡くなりになった高月常務のことですよね? 隼人さんのお兄様だったんですか」
隼人さんは痛みを堪えるように、ゆっくりと頷いた。
「兄が急逝して以来、すっかり父は気が弱くなってな。その隙を突くように白鳥が台頭し、今や父はあいつの言いなりだ。このままだとスカイクレスト航空は外資に売り飛ばされてバラバラにされる。ロスで会ったスターリングは白鳥と組んでうちの会社を買収しようとしている投資家だ」
「買収!」
あまりも衝撃的な事実に言葉を失う。
「スターリングに買収されれば、所有する飛行機は売却され、利益の出る路線は他社に切り売りされる。残るのは、解体された会社の残骸と、大量のリストラ通知だけだ。奴の手口はいつもそうなんだ」
隼人さんは自嘲気味に笑った。
「なのに、父は白鳥の言葉を信じ切っている。スターリングの援助を受ければ、グローバル企業に成長できると……。それだけじゃない。白鳥はこの話を持って来たのは兄だと言い張っている。俺は絶対に信じない。兄が自分の愛した会社を切り売りするはずがないんだ」
苦しげに瞳を伏せた隼人さんを見て、胸が痛くなる。この人は私の知らない所で、スカイクレスト航空を守る為に一人で闘っているんだ。そう思ったらいたたまれなくなった。